未分類

ワクチンから考える日本の危機管理

投稿日:

福島県のワクチン資料

令和3年度当初予算は1兆2585億円、そのうち新型コロナウイルス感染症対策の予算は911億8755万円です。 

コロナ対策の中で最も注目度が高いワクチン接種について、県の当初予算では8048万円の事業費を確保しました。新型コロナワクチンの本県への配分予定については、「医療従事者向け優先接種」が5月10日の週で112箱配分されます。これは対象者7万人弱のうち6万1620人分、接種対象の約88%に接種できるワクチンが配分される見通しです。

 次に本県の65歳以上の方が対象となる「高齢者向け接種」については、4月26日の週で81箱が配分される予定です。県内の高齢者58万人のうち6万8250人分、接種対象の約11.8%にワクチンが配分される見通しです。

 国は高齢者向け接種ワクチンについて、6月までには配分を終わらせたいと話していますが、高齢者全員が接種を終了する時期については、県としてもまだはっきりと言えない状況です。今後はゴールデンウイーク以後、ファイザー社製のワクチンが増産され、日本に入ってくる量が増えると県の担当者から説明を受けました。

 ただ、本来なら日本で開発・生産したワクチンを使用すべきであり、他国に戦略物資であるワクチンを依存することは国家として憂うる状況です。ワクチンの開発には巨額の資金が必要で投資リスクが大きく、参入企業が少ないため、国が全面的にバックアップしなければワクチン開発の成功は期待できません。日本のワクチン開発資金について、政府は令和2年度の3次にわたる補正予算にコロナワクチン開発・生産支援を合わせても2700億円を盛り込んでいます。しかし、アメリカが2020年に打ち出したワクチン開発計画の予算は1兆円規模であり、欧州や中国も同程度を確保しました。

 その他、日本のワクチン開発が遅れた理由については欧米より患者数が少なく治験が進まないことや、過去の薬害の経験、さらにマスコミによる過剰な副反応報道が指摘されています。総じて言えることは、ワクチン開発能力を含め我が国の安全保障上重要な戦略物資に対する予算が少なすぎること、緊急時や有事においても平時のルールで進めていることにつきます。

次なる危機、新たな有事に備えるために、今こそ日本の危機管理を再点検すべきではないでしょうか。

-未分類

執筆者:

関連記事

no image

原水禁の請願「日本政府に核兵器禁止条約の調印を求める意見書採択」について「反対」の立場から討論を行いました。

今日の須賀川市議会生活産業常任委員会にて、継続審査となっていた原水禁の請願(共産党議員紹介)の「日本政府に核兵器禁止条約の調印を求める意見書採択についての請願」が、賛成多数で可決されました。「賛成3 …

no image

小松基地を訪問

全国武の会(自衛隊出身議員の有志の会)の研修会で航空自衛隊小松基地を訪問しました。 小松基地…なにもかもが懐かしいです。 私は平成17年から平成21年の約5年間を、小松基地で勤務をしていました。 まさ …

no image

須賀川市議会政務活動費について

何かと話題を呼ぶ「政務活動費」 須賀川市議会における政務活動費は、「一人、月3万円」が「会派」に支給されます。 支給は、上半期、下半期に分かれますので、まとまった額で支給され、報告も上半期、下半期に分 …

no image

滋賀県野洲市教育委員会による放射線教育副読本が回収された件について

滋賀県野洲市教育委員会による放射線教育副読本が回収された件について、福島県内の一市議会議員として大変残念に思います。 文科省の放射線副読本を回収 野洲市教委、記述を問題視:朝日新聞デジタル https …

no image

萩市の定住促進策

会派行政視察先の萩市に来ています。 萩市役所の井本企画政策課長、平田定住対策室主査から、萩市におけるUIJターン、定住促進策、空き家バンクについて説明を受けました。 萩市の定住促進策は、大きく言えば、 …

最近のコメント

    カテゴリー