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陸自イラク日報を考える…果たして本当に公開すべきだったのか

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今日の午前と午後にFacebookとツイッターに投稿した内容をまとめました。

午前中に投稿

計435日分、約1万5千ページにのぼる陸上自衛隊の日報が朝日新聞のwebにアップされています。

https://www.asahi.com/sp/articles/ASL4J669JL4JUEHF016.html

「これは公開したら駄目だ…」と絶句しています。

人員、装備、隊長行動計画、インテリジェンス活動により得た情報と、その情報の分析など、パッとみただけで、当時のイラクで自衛隊がどのような活動をしていたのかよく分かります。

当然のことながら、435日分の公開された日報は、世界中の軍、インテリジェンスグループ、テロリストグループがダウンロードをするでしょう。

公開された日報は2004年から2006年の期間であり、14年から12年前の内容です。30年または50年前ならともかく、10数年前の情報ですから、海外派遣における自衛隊の装備や運用に大きな変化があるとは思えません。

つまり、現在のジブチ・アデン湾の海賊対処における陸上自衛隊の拠点活動に対する影響は考慮しなければならず、さらに将来の自衛隊の海外派遣における運用や情報収集にも、今回の日報公開は悪影響を及ぼすでしょう。

…一体どこの国で軍隊の生情報を全部公開する国がいるのでしょうか。

自衛隊の情報を公開するということは、ロシア、中国、北朝鮮は当然のことながら全てダウンロード&翻訳&分析するということです。

また、イラクの情報ですから、アルカイダ系テロリストグループや、IS系テロリストグループも同様のことを行うでしょう。

皆さん、朝日新聞のwebサイトからダウンロードをして、日報を読んでみてください。そして、本当にこれだけの自衛隊の生情報を公開すべきだったのか、考えてみて下さい。

次は午後投稿の内容です。

陸上自衛隊の日報についての記事で、この毎日新聞の記事は的確だと思います。

https://mainichi.jp/articles/20180417/k00/00m/040/134000c

特に文末の締めを引用します

引用

『06年5月14日の日報では、ある隊員がこう所感を記している。「ここイラクは普通の国ではなく、毎日のように戦死者が出ており、軍隊が恒常的に軍事的作戦を遂行しているところであることを改めて関係者が理解する必要がある」』

当時も今も、イラク特措法に基づく自衛隊の活動地域は「戦闘地域か非戦闘地域か」などと国会では神学論争を繰り広げています。

「毎日のように戦死者が出ている」「軍隊が恒常的に軍事的作戦を遂行している」という地において、「戦闘地域か非戦闘地域か」という論争がいかに「無意味」なのか改めて溜息が出てきます。

今回公開された「イラク日報が435日分」はせっかくの機会ですから、多くの国民に見て頂きたいと思います。

イラク戦争後の混迷したイラク国内で「自衛隊がいかに活動してきたのか具体的に知る機会」ではないでしょうか。

毎日新聞の表現を借りれば「緊迫生々しい」イラクの現場を知ることができます。

特に、金曜礼拝におけるイスラム指導者の具体的な説法内容やイラク内でデモ活動の情報も書かれています。つまり、当時のイラクにおける自衛隊の情報収集能力が読み解くことが出来る内容も書かれています…黒塗りされていません。

本来なら、公開されるべきではない自衛隊の生情報ですが、野党の要求をきっかけに公開されました。多くの国民にこの日報が「果たして公開すべきだったのか、否か」議論を巻き起こす機会だと思います。

特に国会では以下の議論をすべきです。

①現場の自衛隊が、国会対策の為に戦闘という言葉が使えず、常に国会を意識しなければいけないのは、異常ではないか。

②PKOや海外派遣が自衛隊の本来任務として位置付けられた現在、PKO5原則の見直しは必要ではないか。

③憲法9条における自衛隊の海外派遣について、国会における徹底的な議論。

「戦闘地域か非戦闘地域か」という神学論争ではなく、本質的な議論を要望します。

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