8月9日に起きた北朝鮮情勢に関するニュースは、世界中を震撼させたと書いても書きすぎではありません。
ただ、日本国内の報道では時系列がよく分かりません。イギリスBBCの記事が今日の北朝鮮間k連の問題を時系列順にまとめてあるので、転載します。
北朝鮮、グアムにミサイル攻撃検討と トランプ氏の「炎と激怒」に反発
http://www.bbc.com/japanese/40871970
一部引用 北朝鮮の国営・朝鮮中央通信(KCNA)は9日、太平洋上の米領グアムに対して中長距離ミサイル攻撃を検討していると伝えた。ドナルド・トランプ米大統領が「炎と激怒」で北朝鮮を攻撃すると威圧した数時間後のこと。これに先駆けて米紙ワシントン・ポストは、北朝鮮が核弾頭の小型化に成功した可能性があると伝えている。
以下、小生による簡単なまとめ
まず、8月8日「米紙ワシントン・ポスト」が、北朝鮮が核弾頭の小型化に成功した可能性があると報じる
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ワシントン・ポストによると米情報関係者の話として、北朝鮮が核弾頭の小型化に成功しており、米本土に届く核ミサイルの開発も予想よりかなり早く完成しそうだと伝えている。大陸間弾道ミサイル(ICBM)に加えて、ミサイルに搭載可能な核弾頭を入手すれば、北朝鮮は攻撃能力を持つ核保有国ということになる。(BBC記事より引用)
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その後、トランプ大統領は、記者団に対して、「北朝鮮はこれ以上、米国を脅さない方がいい。世界が見たこともない炎と激怒で対抗する」と発言。
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8月9日、北朝鮮国営放送の朝鮮中央通信はグアムに対して中長距離ミサイル攻撃を検討していると伝えた。
これに付随するニュース
米共和党支持者の74%が対北軍事行動に賛成 脅威認識が大幅上昇 CNN世論調査
http://www.sankei.com/world/news/170809/wor1708090024-n1.html
こうした「公開情報」の流れを追うことで、見えてくるものがあります。
少しだけさかのぼると、こんなニュースもありました。
北朝鮮、核交渉を断固拒否-トランプ米大統領は厳しい姿勢を表明
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2017-08-08/OUDI636K50YP01
記事には、北朝鮮が国連制裁決議について反発していること、特に東南アジア諸国連合(ASEAN)地域フォーラム閣僚会合における北朝鮮の発言が書かれています。
日本のテレビ報道だけ見ていると、今日一日でいきなり北朝鮮情勢が「第二次朝鮮戦争前か!?」という情勢に見えてきますが、そうではありません。
8月5日の国連安保理における北朝鮮への制裁決議→ASEANフォーラムにおける北朝鮮の制裁決議に対する反発→8日のトランプ大統領のツイッターでの発言→ワシントン・ポストの核弾頭小型化の記事→トランプ大統領による北朝鮮非難→9日北朝鮮国営放送による「グアム攻撃」報道
公開情報を分析するには、問題の時系列を追い続けることで、見えてくるものがあります。
ここから、さらに時系列を追い続ければ、深く分析できるのですが、今はここまでにしておきます。
さて、今回のトランプ大統領の発言と北朝鮮国営放送の発表ばかりが、国内のテレビでは報じられていますが、最もショッキングな情報は「北朝鮮の核弾頭小型化成功」というワシントン・ポストの記事です。
北朝鮮、核弾頭の小型化に成功か 米情報当局が分析
https://www.cnn.co.jp/world/35105533.html
記事引用:ワシントン(CNN) 米情報当局は9日までに、北朝鮮がミサイルに搭載可能な小型核弾頭の製造に成功したとの見解を明らかにした。米紙ワシントン・ポストが伝えた。
分析内容に詳しい複数の情報筋によると、小型化した核弾頭の実験は行われていないという。
ワシントン・ポストが報じたのは、米国防総省の国防情報局による分析結果とされる。ある米当局者はこれについて、情報当局全体の一致した意見ではないと指摘。収集される情報が増えれば分析結果も常時更新されると強調した。
国防情報局(DIA)の分析とワシントン・ポストの記事が「事実」であれば、ついに悪夢が現実のものとなりました。
だれにとって悪夢かといえば「日本」です。
私たち日本人は、ついに北朝鮮の核弾頭搭載型のミサイルの脅威から24時間・365日備えていかなければならない時代が、ついに訪れてしまったのです。
我が国の防衛体制・防衛法制・防衛装備が不十分の状況で、北朝鮮は核保有国家として君臨することは、アジアの安全保障がすべて変わります。
例えば、第二次朝鮮戦争勃発時に北朝鮮が日本に対して
「24時間以内に日本が日米安保を破棄しなければ、我々は核攻撃の用意がある!」
または
「日本がアメリカに対して協力をする限り、日本列島は火の海になるだろう!」
といった脅しが朝鮮中央通信で発表された場合、私たちは「北朝鮮の核攻撃」と「日米安保」のどちらを選ぶか判断に迫られることになるのです。
・・・あくまで「ワシントン・ポストの記事が事実であれば」という前提ですが。
しかしながら・・・いまだに日本は平和です。
今日の夕方5時のテレビ局のニュースでは、北朝鮮のニュースがトップではなく、国内の「猛暑日更新」という気象情報がトップでした。
北朝鮮の情勢がここまで危険水域に来ていても、どこかで日本国民には「怖いけど関係ない」「怖いけど問題ない」という意識があるのではないかと感じています。
夕方6時のニュースでようやく北朝鮮のニュースが報じられましたが、我が国の国会のニュースでは「江崎大臣に対して、野党が追及」という大臣の発言について、民進党が「国会閉会中審査で説明せよ」と自民党に迫っていました。
・・・もういい加減にしてくださいよ。国会閉会中審査で今やるべきことは、「いかに北朝鮮のミサイルから、日本国民の命を守るか」議論すべきでしょう。
そう思うのは、私だけでしょうか。
戦後70年で、本当に日本は「カエルの楽園」になったと、今日の一日で実感しました。
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