正直言って、この発言には呆れました。
朝日新聞:「民意をゆがめる虚構の多数だ」 共産・志位委員長
安倍政権が国民多数の支持を得たと思ったら大間違いだ。確かに議席では自公が多数を占めたが、三つの仕掛けがあった。一つは小選挙区制。自民党が比例代表で得た得票率は33%、(有権者全体に占める)絶対得票率は17%です。ところが全体の議席では61%を占めた。これは大政党有利に民意をゆがめる小選挙区制がつくった虚構の多数だと言わなければならない。(以下略)
志位氏は「大政党が有利になる」という小選挙区制の特徴を掲げて、自民党の勝利は小選挙区制による「虚構の多数=ウソ・偽りの多数」だと発言しています。
この発言は、国会における政党の代表の発言としては、非常に許しがたい発言です。
今朝の虎ノ門ニュース(11月2日)でも、朝日新聞の志位発言は取り挙げられていました。
【DHC】11/2(木) 有本香・石平・居島一平【虎ノ門ニュース】
石平「共産党の志位和夫は小選挙区制に文句を言ってるが、自分達も今回の選挙に参加してる。今のルールを認めて選挙を行い議席を得てる。選挙制度が虚構というなら自分達が得た議席も虚構なの?負けてからルールがおかしいというのはおかしい!」
結果を認めないのは負け犬の遠吠えにしか見えない pic.twitter.com/WZX0XESRjq
— DAPPI (@take_off_dress) November 2, 2017
評論家の石平氏のコメントがあまりにも正論でした。石氏のコメントに私の意見を添えてまとめてみました。
①小選挙区比例代表並立制という現在の衆議院選挙における制度によって、自民党が得た議席が虚構であるならば、共産党が得た議席は虚構ではなく、いったい何なのでしょうか。
志位氏の理論なら自民党の議席が虚構なら、共産党の議席も虚構です。
※もちろん小選挙区比例代表並立制という現在の選挙制度に問題点があり改正の議論を行うのは当然のことです。
②共産党は現在の選挙制度に沿って選挙を行った=共産党は現在の選挙制度を認めたから、候補者を立てて選挙戦を挑みました。その選挙結果が気に食わない、気に入らないのであれば、共産党のような批判者はいつでも選挙結果を否定します。つまり選挙結果を否定することは民主主義を否定することなのです。
③共産党のロジックから言えば、選挙結果と選挙制度の否定は「革命」しかないのです。選挙が民意を反映しない、反映できないのであれば、選挙ではなく「革命」しかないとういう論理で共産党の志位氏は発言している。
④共産党は現在の小選挙区比例代表並立制の選挙による結果を否定しているため、結局は共産主義における暴力革命を前提とした、革命政党である。
・・・結局、共産党は小選挙区比例代表並立制について、国会や言論の場において普段から変更の議論をしていれば納得できます。しかし、今の共産党が選挙制度の改革を一般紙などで訴えているのは見たことがありません。(身内のしんぶん赤旗や党の機関紙を除く)
今回の選挙で立憲民主党に比例票を奪われました。
立憲54(+39)
共産12(-9)
民進党に憑依しようとした共産党が戦略をミスしたことで、両翼を広げたが共産党は自分たちの政党のダメージを広げたのです。
選挙結果が気に食わないから、選挙制度そのものを「虚構」と断言する志位氏に言いたい。
『選挙制度を否定するなら、残りは暴力革命しかありません!』
志位氏が選挙制度を虚構と街頭で発言するなら、地方の共産党員にも「前衛たる党員は小選挙区制の選挙制度を虚構だと理論武装すべき」とお達しが出ているかもしれません(共産党さん、疑問形ですよw)
本気で選挙制度を議論するなら
本気で選挙制度を変えるなら、どの党であろうとも真剣に議論を進めるべきです。
私も小選挙区制より大選挙区制(中選挙区制含む)を導入すべきという考えです。
やはり、民社党の春日一幸氏のように、ユニークで立派な議員が当選できる下地は、中選挙区制でした。
自民党内にも小選挙区比例票並立制に対する批判はあります。
もし、共産党が本気で中選挙区制に戻す議論をするのであれば、私は評価します。
しかし、共産党が選挙制度を変える議論を対外的に発信したという情報を聞いたことがありません。
志位氏は小選挙区比例代表並立制の結果を否定するのであれば、まずは選挙制度の変更・改正に党の全力を挙げるべきではないでしょうか。
森友・加計ばかり取り挙げるから、共産党が議席を減らしたのにwww
コメントを投稿するにはログインしてください。