自民党本部の「日本の名誉と信頼を回復するための特命委員会」と外交部会の合同会議では、安倍首相の訪韓について反対がほとんどだったと報じられています。
例え安倍首相が訪韓したとしても、自民党内での反対意見、世論の訪韓反対が強ければ強いほど、安倍首相は強い姿勢で文在寅大統領との交渉に臨むことになります。
「自民党と世論の反対があるから、そう簡単には妥協できない」という空気作りが必要です。
さて、今回の安倍首相の訪韓ですが、まさに現代版の「征韓論」ではないでしょうか。
明治時代の時も朝鮮側の非礼により、征韓論が起きました。
明治新政府は、朝鮮に対して、王政復古に基づく新政府が樹立されたことを伝え、あわせて、従来通りの友好親善を求める国書を渡そうと使節を派遣します。しかし、朝鮮王朝は明治新政府の国書を拒否し、西洋文化を取り入れた日本を蔑みました。さらに明治6年、釜山に江戸時代から置かれていた日本公館の門前に、「日本人は西洋の物真似をする恥ずべき人間であり、日本は無法の国」と記した文書が掲げられます。
激怒した外務卿の副島種臣、板垣退助など参事は「釜山に出兵すべし」という意見でしたが、西郷隆盛は「全権大使として交渉に臨む」と主張します。
以下西郷隆盛の主張です。
「朝鮮政府の無礼は許し難いが、今直ちに出兵すると、日本は侵略を企てていると朝鮮は猜疑するであろう。日本はまだ、尽くすべき手立てをすべて尽くしたとはいえない。まず責任ある全権大使が兵を伴わずに赴き、礼を厚くし、道理と公道を以て説得にあたり、朝鮮政府の反省を促すべきではないか」
「維新以来、かの国はわが国にしばしば無礼を働き、互いの通商もうまくいかず、釜山の公館の日本人も圧迫を受けています。しかし、軍隊を派遣するのはよくありません。両国が戦うことにでもなれば、最初の趣旨(友好親善)に相反することになります。 ここは公然と一国を代表する使節を派遣するのが至当と考えます。かの国が戦争の構えで国交を拒む心底が明白にならない限り、わが国はできる限りの努力をしなければ、人事を尽くさざる悔いが残るでしょう。 暴挙の恐れがあるといって、戦いの準備をして使節を派遣するのは、礼儀に反します。ぜひ交誼を厚くするという当初の趣旨を貫徹したいものです。その上で万一、かの国が暴挙に及ぶのならば、そこではじめてかの国の非道不正を世界に訴え、罪を問うべきでしょう」
https://shuchi.php.co.jp/rekishikaido/detail/4443
しかし岩倉、大久保は帰国後、内治優先を理由に、西郷の遣韓大使に真っ向から反対します。
その後、明治6年の政変になりました。
もちろん、明治時代と現代の時代背景や争点は違います。けれども、外交における朝鮮半島側の非礼や国際法を無視した公使館前の振る舞いは、時代を超えて共通の内容ではないかと思います。
大きな違いは、西郷隆盛の訪韓は阻止されましたが、安倍首相の訪韓の可能性は極めて高いということです。
私は安倍首相の訪韓には反対です。
ただし、訪韓するからには、韓国政府に「最強硬の姿勢」で「最後通牒」を突きつけるべきです。そのためには、「訪韓反対」の世論の高まりが必要なのです。
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