ALPS処理水について、不安や風評を払拭するためには科学的な情報を発信し続ける必要があります。
押さえておきたい情報を以下まとめました、
① 今回、政府は1リットルあたり1500ベクレル未満で放出すると決定。これは濃度を国の基準である6万ベクレルの40分の1です。
6万ベクレルという国の基準は、仮に毎日2リットル飲み続けて健康影響が出る水準を下回っています。それより厳しい1500ベクレル未満まで薄めます。
②WHOは飲料水に含まれるトリチウム濃度の基準を1リットルあたり1万ベクレルまでとしています。
政府の処理水についての方針は1500ベクレル未満なので、その7分の1です。
③ 処理水は1F内のタンクに、平成30年3月段階で105万㎥貯蔵されています。これは東京ドーム約1杯分(124万㎥)です。また令和3年3月時点で125万㎥です。
その中にあるトリチウムの量は約1000兆ベクレルで、重さは約20gです。
20gとはヤクルトの容器約半分、目薬1本分とイメージすれば分かりやすいと思います。
④ 処理水のトリチウムについて、海洋放出されれば健康被害が出るというのはデマです。
既に国内外の原発からトリチウムが放出されていますが、健康被害は出ていません。そもそも太陽光で年間7京bq、雨で年間220兆bq、自然界では常にトリチウムが発生しています。
⑤ トリチウム以外のセシウムやストロンチウム など62種類+炭素などの基準値を超える核種が7割に上っている
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トリチウム以外の放射性物質約2000トンの2次処理の結果を東電は公表しています。トリチウム以外の放射性物質は約6875分の1に低減し、国の基準を下回りました。
https://www.nsr.go.jp/data/000334474.pdfhttps://www.nsr.go.jp/data/000334474.pdf
⑥ トリチウムを環境に放出するのは1Fだけではありません。
世界中で放出しています。また1Fでも地下水バイパス、サブドレン等から放出中です。
英・仏・加では1Fにあるトリチウム全量と同じかそれ以上を毎年、放出しています。
もちろん、中国や韓国もトリチウムを放出してます。
追記
福島県外で海洋放出すべきという意見が多々あります。
気持ちはわかります。
ただ、核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律で原発内で発生した核物質の移動は厳しく制限されています。また核物質の移動はIAEAの許可が必要です。仮に処理水を移送することになれば、通過する自治体の許可がいります。
これら全てをクリアできれば、県外で処理水を放出できます。
県外海洋放出すべきという気持ちはよく分かります。
しかし、最低でも工事に一年、許認可に一年、合計二年かかります。
処理水を1F敷地内で満杯になるのは2022年夏ごろです。
法改正、IAEAとの協議、仮に県外で処理水を放出する際の自治体合意を考えると、非常に厳しいのが現状です。大変残念ですが、これが事実です。
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