ご挨拶

令和3年6月県議会報告

6月県議会定例会は一般会計補正予算や県政当面の重要な案件について審議し、条例や意見書について可決しました。6月補正予算の全体額は240億4200万円、主な内容として新型コロナウイルス感染症対策として184億4640万円、令和3年2月福島県沖地震への対応として43億9150万円、ALPS処理水の処分に対する風評への対策強化として4億1240万円を計上しています。

 さて、6月県議会では意見書として自民党議員が提出した意見書として「原子力災害からの復興・再生を求める意見書」が可決されました。この意見書は以下の3点を国に求めています。

①今後のALPS処理水の処分について、未だ根強く残る原発事故の風評被害が新たに上乗せされることがないよう、国に対してあらゆる機会を捉え、正確な情報発信に取り組むこと。

②厳格なモニタリング体制の構築や被害の実態に即した賠償を機動的に対応すること。

③国は東京電力に対して監督・指導をより一層強化し、作業の透明性を確保しながら円滑な廃炉を進めること。

 ALPS処理水の処分方法については賛否両論あり、廃炉と復興の在り方について議論が深まることは民主主義国家において重要な点であると思います。ただし、議論の前提として「科学的事実」と「法的根拠」さらに「廃炉の実態」に基づいた議論でなければなりません。例として、汚染水を多核種除去設備(ALPS)で一次処理、二次処理した「処理水」については、トリチウム以外の62核種の放射線物質は法令で示された濃度を大きく下回ります。(二次処理により告示濃度比総和1未満となる)

 残るトリチウムについては、水素の放射性同位体で、水素とほぼ同じ化学的、物理的性質を示します。つまり水から分離することがたいへんに難しく、結果として「トリチウム水」が増え続け、タンクが年々増えてゆくことになります

 また、原子炉等規制法により原子力発電所内の放射性物質については、施設外に持ち出すことを厳しく規制しています。さらにタンカーによる海洋投棄についてはロンドン条約違反になるため、福島県外での処分は様々な法的課題を乗り越える必要があります。

 廃炉の直面する課題として、既にタンクは1000基を超え、2023年の春には満杯になる見通しです。

国が処理水の処分方法を決定した以上は「科学的事実」と「法的根拠」を土台に「廃炉の実態」を直視した議論を進め、効果的な風評対策について提言することが、私は県議会の役割だと認識しています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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投稿日:2015-09-08 更新日:

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