自民党立党60周年記念式典における安倍晋三総裁は演説の中で、「三木武吉と大野伴睦」の「保守合同」会談について触れていました。
「三木武吉は保守合同のためには、鳩山一郎内閣を総辞職させてもいい!と大野伴睦に語りかけた」
安倍総裁は演説の中で、戦後政治史における最も重要な1ページを簡潔に説明されました。
三木武吉と大野伴睦の保守合同に対する強い思いがあったからこそ、自由民主党が結党したことは、既にご承知かと思います。
私は、安倍総裁の演説を聞いて、小説吉田学校(戸川猪佐武 著)の一節を思い出しました。
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三木と大野の会談
三木が「伴ちゃん、頼む」と大野に頭を下げる。
大野は「分かった」と言い三木の手を握る。すると大野は、
「嗚呼、三木の手はこんなに細くなってしまったのか…」
長年戦ってきた政友の老いと病に、大野は目頭を熱くする。
当時ガンに侵されていた三木武吉の保守合同に対する執念が描かれたシーン。
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三木武吉と大野伴睦なくして、戦後政治史はありえません。
私が尊敬する三木武吉と大野伴睦は、まさに天下国家の為に私情を捨てた政治家です。
今日の自民党立党60周年は歴史の1ページであり、日本政治史の1ページです。
その1ページの中に「私もいる」と考えたとき、身の引き締まる思いがありました。
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